【西武2―4日本ハム】感情を抑え切れなかった。リーグワーストの9敗目を喫した西武・松坂はバスに乗り込む直前に足を止めた。

 「誰も言わないから言います。今に始まったことじゃないですけど、球際に弱い選手が多いし、1つのプレーが軽すぎる。相手の守備を見て何も感じないということはない。自分も含めてワンプレーに気持ちを入れていかないと」。プロ入り以来、敗戦の責任を常に背負ってきた松坂が初めてキレた瞬間だった。

 2回2死一塁から高橋信の右越え二塁打で右翼・栗山が返球を悪送球。石井義が捕球しきれない中継ミス。カバーに入ったフェルナンデスまでが三塁へ悪送球するなどミスが重なって打者走者の生還まで許すお粗末ぶり。5回には稲葉の平凡な邪飛を中村が捕球できず。「勝負どころでの制球が良かった」とダルビッシュを評価したが、そんな18歳に敗れたことよりもチームの現状に我慢ならなかった。

 この日の2失策で今季54失策はリーグワースト。併殺を取れないなど記録に表れないミスもある。投手陣のフラストレーションが相当たまっているのは事実だ。松坂自身、右股関節痛をこらえながら今季10度目の完投。防御率2・36の力投が白星につながらないイラ立ちも重なったエースは最後に「ウチのチームはまだ若い選手が多い。もっとがむしゃらにやってほしい」と加えた。

 チームは4連敗で借金6。4位転落もここが踏ん張りどころだ。投手と野手の信頼関係が崩れれば、シーズンも終わってしまう。

 ≪気持ち分かるが≫松坂の発言に西武・伊東監督は困惑顔ながら「気持ちは分かるけど、それをカバーするのもエース。松坂の言うことじゃない」とぴしゃり。試合後は栗山、石井義、中村、中島の若手野手をコーチ室へ呼び出して反省会を行うなど、首脳陣もチームの立て直しに必死。指揮官は「みんな分かっているんだから」と自分に言い聞かせるように話した。
スポーツニッポン[ 6月28日 6時6分 更新 ]