京都市上京区の日蓮宗本山・立本(りゅうほん)寺から2021年に盗まれたものとみられる仏像が、
インターネットオークションに出品されていたことが判明した。出品したのは大分県内の古物商。
京都府警が窃盗事件として捜査しており、出品された経緯を調べる。

 盗まれた仏像は木製で高さ約50センチの「月天子(がってんじ)」。
同寺関係者によると、寺が現在の場所に再建された1708年より前からあるという。
本堂に安置されていたが、21年6月7日朝、仏像がなくなっていることに参拝者が気づき、寺が府警に通報した。

 ネットオークションサイト「ヤフオク!」では5月1日、大分県由布市の古物商が1000円で仏像を出品。
説明欄には「高47センチ」などの説明のほか「状態は良好です」と記載されていた。
2日朝までに9件の入札があり、最高額は17万5000円だった。出品は2日昼ごろに取り消された。

 サイトを見た人から「盗まれた仏像ではないか」と連絡があり、寺や府警が把握した。
寺の関係者は「出品された画像を見ると傷痕などが酷似していて、盗まれた仏像に間違いないと思う。
壊されていなくてよかった」と話した。

 出品した古物商は取材に「担当者が不在のため、確認する」と話した。

https://mainichi.jp/articles/20220502/k00/00m/040/102000c