マーティン・スコセッシ監督の『グッドフェローズ』(90)、『フィールド・オブ・ドリームス』(89)などで知られる俳優のレイ・リオッタが26日(現地時間)に亡くなった。享年67。

彼の代理人によると、リオッタは映画『Dangerous Waters(原題)』の撮影で滞在していたドミニカ共和国で睡眠中に亡くなったという。同作のプロデューサーたちは「私たちはレイの逝去を知り、深く悲しんでいます。とてつもない喪失であり、彼の家族、婚約者のジェイシー、娘のカーセンに心よりお悔やみ申しあげます」とコメントを発表した。

スコセッシ監督は「The Hollywood Reporter」(以下THR)誌にコメントを寄せた。

「彼はユニークな才能に恵まれ、とても冒険的で、俳優としてとても勇敢でした『グッドフェローズ』でヘンリー・ヒルを演じるのは大変なことでした。あの役には多くの側面があり、複雑な層があるからです。そしてレイはあの長くつらい撮影で、ほぼすべてのシーンに出演していました。彼は私を感嘆させ、私はあの映画で一緒にした仕事をいつまでも誇りに思うでしょう。彼の愛する人たちに心を寄せ、あまりにも早すぎる彼の喪失に胸が痛みます」

同作でリオッタと共演したロバート・デ・ニーロも「THR」誌に「レイの訃報を知り、非常に悲しいです。逝ってしまうにはあまりにも早すぎた。彼の冥福を祈ります」と短いコメントを寄せた。

2016年のドラマ『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』でリオッタと共演したジェニファー・ロペスは「レイは『シェイズ・オブ・ブルー』で私の共演者でした……最初に頭に浮かぶのは、彼が私の子どもたちにとても親切だったことです。レイは、内面は優しいタフガイの典型です。それが彼を、見る者を惹きつける俳優にしていたのだと思います。元祖グッドフェローです」

80年代にジョナサン・デミ監督の『愛されちゃってマフィア』で注目され、さまざまな作品で活躍し、近年はNetflixオリジナル『マリッジ・ストーリー』(19)やスティーヴン・ソダーバーグ監督の『クライム・ゲーム』(21/U-NEXTで配信中)などに出演している。

突然の訃報に、これまで共演してきた俳優をはじめ多くの映画人が追悼コメントをSNSにアップしている。

『グッド・フェローズ』でリオッタと夫婦を演じたロレイン・ブラッコはTwitterに彼とのツーショットをアップし、「私のレイに関する恐ろしいニュースを聞いて、完全に心が粉々になりました。世界中のどこへ行っても、人々がやってきては彼らのお気に入り映画は『グッド・フェローズ』だと言います。そして、必ず聞かれるのはあの映画を作っていて最高だったことは何かと聞かれます。私の答えはいつも同じ…レイ・リオッタ。」と綴った。

『ニッキーとジーノ』(88)で共演したジェイミー・リー・カーティスは「レイ・リオッタが亡くなりました。彼の俳優としての仕事は、彼の人間としての複雑さを見せました。紳士です。(訃報を)聞いて、とても悲しいです」

リオッタが出演した『コップランド』(97)のジェームズ・マンゴールド監督は「レイ・リオッタの訃報を知り、驚き悲しんでいます。タフガイな外見と、代表的な役柄の数々で演じた傷ついた感情を抱えた男のイメージを超えて、彼は優しく、遊び心があって情熱的な協力者で素晴らしい俳優でした。RIP」と、ありし日のリオッタとのツーショットをアップして悼んだ。