ロッテの瀬戸山隆三球団社長(55)が7日、フィリーズからFAとなった井口資仁内野手(34)と自主トレ先の沖縄・名護市内のホテルで初交渉を行った。1時間半の交渉で瀬戸山社長は最長3年までの複数年契約を提示。年俸は1億8000万円。昨季の385万ドル(約3億6200万円)からは半減となるが「チームリーダーとしてやってもらい、将来監督も含めて指導者としてずっと一緒にやってもらいたい」と“監督手形”まで振り出し、誠意を示した。

 同席した石川副代表も井口とはダイエー時代から旧知の間柄。球団挙げて迎え入れる態勢は整っており、同社長は井口と同じ青学大出身の重光オーナー代行をはじめ、サブロー、西岡、小林宏ら主力選手の入団を熱望するメッセージも伝えた。交渉後には夕食も共にした。井口も「長期的に考えてもらっているし、非常にいい条件でありがたい。誠意を感じた」と感謝し、優勝した場合の特別ボーナスも瀬戸山社長から確約を取り付けた。

 今後は日米の複数球団からのオファーが出そろう今月中旬をメドに移籍先を決める。井口の希望は「自分が一番必要とされる球団」。好条件も含めて最大の誠意を示したロッテが最有力であることは間違いない。

 <自主トレ公開>井口はロッテとの交渉前に自主トレを公開。ノック、ティー打撃などで汗を流した。テーマはスピード及びパワーアップ。8日からはマシン打撃も開始する予定で「(入団する球団から)いつ呼ばれてもいいように早めに体をつくっておきたい」。昨年はパドレスで右肩を痛めて故障者リスト入り。その影響から戦力外通告されて9月にフィリーズに移籍しただけに「今年は絶対ケガをしたくない」と語気を強めた。

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2009/01/08/kiji/K20090108Z00001600.html