歌手で作曲家のユ・ヒヨルに盗作疑惑が浮上した中、坂本龍一がコメントを発表した。

先立って「ユ・ヒヨルの生活音楽」プロジェクトの2番トラック「とても私的な夜」に、坂本龍一の「Aqua」を盗作したのではないかという疑惑が提起された。これをうけ14日、ユ・ヒヨルは「検討の結果、曲のメインテーマが類似していることを認めます」とし「長い間、最も影響を受け、尊敬していたミュージシャンなので、無意識に覚えていたメロディーで曲を書くことになりました。発表当時は、自分の純粋な創作物だと考えていたが、2曲の類似性は認めざるを得ませんでした」と説明し、盗作疑惑を認めて謝罪した。

【坂本龍一 公式コメント全文】

私にこの件を提供してくださったファンの皆さんと、この件について公に明かそうとしたユ・ヒヨルさんの率直な意図に感謝いたします。2曲の類似性はありますが、私の作品である「Aqua」を保護するための法的措置が必要なレベルであるとは考えられません。そして、私の楽曲に対する彼の大きな敬意が見られました。

私は、私が愛して尊敬し、たくさんの事を学んだバッハやドビュッシーからも、確実に強い影響を受けている曲が数曲あります。しかし、私がバッハやドビュッシーのようなレベルで自分を見ているわけではないので、誤解はしないでください。

全ての創作物は、既存の芸術の影響を受けています。(責任の範囲内で)そこに自身の独創性を5~10%ほど加味するとしたら、それは素晴らしく立派で、感謝すべきことです。それが私の長年の考えです。

私はいまだに自分が創る全ての音楽において、独創性の比率を上げるために最善を尽くしていますが、容易ではないことです。しかし、それもまた芸術を美しく創ることにつながると考えています。

ユ・ヒヨルさんとファンの皆さんの惜しみない声援に感謝いたします。

ユ・ヒヨルさんのニューアルバムに幸運を祈り、彼にとっての最高を祈っています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b55f49907f11b23a7545201e25926aaabf6f0129