メジャーリーグでは、7月1日(日本時間2日)を「史上最悪のスポーツ契約」が結ばれた記念日として「ボビー・ボニーヤ・デー」と呼ぶ。米紙「ニューヨーク・ポスト」は、2022年のボビー・ボニーヤ・デーを記念して「スポーツ界最悪の10契約」を紹介している。

 メジャー通算2113試合に出場し、2010安打、287本塁打、球宴出場6回の実績を残るボニーヤ氏は、メッツとの契約が残っていながら1999年限りで解雇された。メッツは残りの契約である590万ドル(約8億円)を支払う必要があったが、なんとこれを2011年から2035年までの分割払いにしたことで、利息を含めて2980万ドル(約40億円)に膨れ上がってしまった。支払いが終わる2035年にはボニーヤ氏は72歳になる。

 これに匹敵する10の契約が記事で紹介されており、その中でメジャーリーグからはミゲル・カブレラ、アルバート・プホルス、ジャコビー・エルズベリー、クリス・デービスの大型契約が登場している。カブレラは2012年に45年ぶりの3冠王、2012、13年に連続MVPに輝くと、2016年オフに8年2億4800万ドル(約335億円)でタイガースと契約延長した。しかし翌年から成績が下降。「大型契約の後、すぐに衰退し始めた」と評されている。

 大谷翔平の元同僚としても有名なプホルスは、2001年のデビューから2010年まで、打率.300、30本塁打、100打点を10年連続で達成。この記録が途切れた2011年オフにエンゼルスと10年2億4000万ドル(約324億円)で超大型契約を結んだ。しかし、2021年途中で契約を残して事実上の戦力外に。記事では「32歳のシーズンに入る彼との10年契約はリスキーだと知っていた。しかし、その賭けは報われなかった」と紹介している。

 レッドソックスで盗塁王に3回輝いたエルズベリーは、2014年にライバル球団のヤンキースに7年1億5300万ドル(約206億円)で引き抜かれる。しかし、ヤンキースでは故障でほぼ稼働できす「後悔することになった」としている。オリオールズで2度の本塁打王に輝いたデービスは、2016年から7年1億6100万ドル(約217億円)で契約延長したが、その直後からまるで別人のように低迷。2019年の62打席連続無安打は話題を集め、2021年途中に現役引退を表明した。

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