0001それでも動く名無し
2022/07/09(土) 10:15:55.31ID:vvNocqY3a「大学時代は昼休みにイノシシを追いかけ回していました」
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2018年1月、ヤクルトの新人合同自主トレ中に短距離走でダントツのタイムを出した塩見が、自ら明かしたエピソードだ。以降、「イノシシと並走した男」としてその快足を表す代名詞となり、ウィキペディアのエピソード欄にも堂々と記載されている。
しかし、前職でスポーツ紙の野球担当記者をしていた身としては、いささか疑問があった。1月のスポーツ紙といえばネタ枯れの“ツンドラ気候”状態。プロ野球自主トレの僅かな話題を薄~く伸ばして紙面を埋めなければならないのが常だ。わが身を振り返っても面白いことを言ってくれる新人がいればこれ幸いと食いつき、ちょっぴり大げさにふくらませるのは、いわばオフシーズンの風物詩のようなものだった。明るくサービス精神旺盛な塩見のこと。1度や2度、イノシシに遭遇したくらいの出来事が、盛られて伝わったのでは、と考えていたのだ。
しかし――。
イノシシ出没の気配をぷんぷんと感じながらたどり着いた急坂の上。室内練習場も備えた地下1階、地上5階建ての立派な選手寮で出迎えてくれた帝京大硬式野球部の唐澤良一監督は、そんな疑問をすっきりと吹き飛ばしてくれた。
「本当ですよ。(話を)盛ってないです。よく出るんですよ、いろんな動物が。イノシシを見つけると、あいつは子どもみたいにうわ~っ! て走っていきよった。普通イノシシは追いかけたら逃げるんですけど、キュッと止まったところで、塩見がシュッと抜き返したり。僕も当時は若かったし彼のキャラもわかっていましたから、練習の合間にイノシシを見つけると“塩見!イノシシ出たぞ~!”って。あいつも“はい! 行ってきまーす”と喜んで走って行って……」
https://number.bunshun.jp/articles/-/853821?page=1