そして、秋山自身も周囲に「自分が西武に戻ることでよく思わない人がいる」と漏らすなど、古巣との「溝」の存在をにおわせていた。

「そこに至る因縁は4年前にさかのぼる」と話すのはスポーツ紙デスク。発端は2018年の日米野球だという。メンバーには秋山を含め、現在の西武を引っ張るパ・リーグ本塁打王の山川穂高(30)と正捕手の森友哉(26)も選出されていた。

「この大会で山川は19打数4安打と抑え込まれ、森は12打数4安打の打率.333と結果を残しましたが、捕手として代表クラスのボールをまともに捕れずじまい。2人とも国際試合に自信を無くしてしまった」(スポーツ紙デスク)

それでも、翌2019年に森はパ・リーグMVPに輝く活躍を果たし、山川も43本塁打で2年連続本塁打王を獲得。2人とも名実ともにこの年のトッププレーヤーとなった。その年の秋には国際大会プレミア12の第2回大会が開催。その4年前の前回大会では準決勝で韓国に敗れて3位に終わっており、日本代表にとっては是が非でも優勝したかった。

だが、「山川と森の選出は戦力の上でも必要だったが、コンディション不良を理由に辞退の連絡が来た。当時の首脳陣は困り果てたが、ケガでは仕方ないと受け入れた」と、日本代表関係者は当時を振り返る。