犯人は「安倍氏が(統一教会の)教えを全国に広めた」と供述しているようだが、これは犯人の妄想である。

統一教会の創立者、文鮮明は、安倍氏の祖父、岸信介と協力して国際勝共連合をつくった関係で、統一教会は今も自民党の支援団体の一つである。

安倍氏が統一教会の関連団体でビデオ演説したことも公知の事実だが、首相をやめた議員が支援団体のイベントであいさつするのは当たり前だ。

読売新聞によると、犯人は昨年「この動画を見て(統一教会と)つながりがあると思った」と供述しているようだが、安倍氏は統一教会を指導する立場にはなく、公的な場でその宣伝をしたこともない。

統一教会は、過去には霊感商法などの事件を起こしたが、その後は分裂し、今は信者6万人程度のマイナーな宗教法人にすぎない。

犯人は「母親が(統一教会の)信者で、多額の寄付をして破産したので、絶対に成敗しないといけないと思っていた」と供述しているようだ。

母親は今も統一教会の信者であり、過去には教会に多額の寄付を行い、2002年に破産した。犯人がこれを恨んだとすれば、動機は家庭内の個人的トラブルであり、まったく筋違いの犯行である。
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