粟島汽船は、新潟県の粟島(粟島浦村)と村上市を結ぶ「粟島航路」を運営し、県や粟島浦村が出資する第三セクターです。
懲戒解雇されたのは、粟島汽船の40代の部長と50代の課長です。粟島汽船によりますと、2人は給与改定通知書を偽造して事務担当職員をだまし、去年3月から今年5月までの間、根拠のない役職手当の名目などで、2人合わせて約1540万円を不正に受け取っていました。
動機について部長は、次のように話しているといいます。
【動機について】「膨大な仕事をして、休日もなく過ごしてきて、大変忙しい思いをしていた。そういうことから、このくらいのお金はもらっても当然なんじゃないか」
2人は一部を返済していますが、部長は弁護士の聞き取りに対し「ぜいたくな旅行に使い、車を買った」と話しているということです。
また、部長は事務担当の社員に指示をして他の社員24人の給与も水増しさせ、約750万円を不正に支給させていました。水増し分は数万円から数十万円と幅があり、気付いていない職員もいたのではないかいうことです。
【動機について】「(給与の)減らされた分は、やっぱりそれぞれ生活していますので、自分が上げてあげないといけないのではないか」
粟島汽船は2人の刑事告訴を検討するとともに、再発防止に向け第三者委員会を設置する方針です。