0001それでも動く名無し
2022/07/16(土) 21:12:11.52ID:wu93cVKgdこうした願望が人一倍強く、「あらゆる種類の詐欺並びに欺瞞が問題となる」タイプを、ドイツの精神科医クルト・シュナイダーは、その著書『精神病質人格』で「自己顕示欲型」と呼んだ。
ちなみに、シュナイダーは「精神病質人格」を「その人格の異常性に自ら悩むか、またはその異常性のために社会が悩む異常人格」と定義しており、その10類型のうちの1つが「自己顕示欲型」である。小室さん本人が悩んでいるようには見えないが、彼のことで日本社会は悩んでいる。
後者、つまり小室さんが自身の合格を確信しており、不合格になるなどとは夢にも思っていなかった可能性も十分考えられる。
というのも、以前この連載で指摘したように、小室さんは、アメリカの精神科医グレン・ギャバードが「無自覚型のナルシシスト ( Oblivious Narcissist )」と名づけた典型のように見えるからである( https://biz-journal.jp/2021/09/post_252720.html )。
ギャバードは、強い自己愛の持ち主を「無自覚型」と「過剰警戒型 ( Hypervigilant Narcissist)」の2種類に分けたのだが、「無自覚型」には、次の6つの特徴が認められる。
1)他人の反応に気づかない
2)傲慢で攻撃的
3)自己陶酔
4)注目の的でいたい
5) “送信器”はあるが、“受信器”がない
6)他人の気持ちを傷つけることに鈍感
いずれの特徴も小室さんは併せ持っているように見えるが、私がとくに注目するのは、5)“送信器”はあるが、“受信器”がないことだ。こういう人は、自分の言いたいことだけを言うことが許される場合には、“送信器”の機能を十二分に発揮して、活躍できる。
だから、ニューヨーク州の弁護士会が主催したビジネス法部門の学生論文コンペで優勝したのも、なるほどとうなずける。
しかし、“受信器”がないため、試験のように出題の意図をきちんと読み取り、それに沿うように回答しなければならない場合には、うまくいかない。今年4月8日に出した文書でも、何となくズレているという印象を受けたので、弁護士試験に落ちたとしても不思議ではない。
おまけに、「無自覚型のナルシシスト」は、何の根拠もなく、「自分はできる」と思い込みやすい。だから、小室さんが「自分は合格する」と確信していたことは十分考えられる。
たとえ不合格でも、落ち込むことはない。再挑戦すればいいだけの話である。小室さんは持ち前の“鈍感力”と愛の力で乗り越えていけると信じている。心からエールを送りたい。
(文=片田珠美/精神科医)
https://biz-journal.jp/2021/10/post_261051.html