>>613
せやね
あと映画的/マンガで同じ表現をすると違う効果を生むってパターンもある
だからただ映画の真似しても同じ効果を得られないことがしばしばや

例えば>>544の「人間の目オンリー」で体感時間を長くさせる効果サンプルの逆で
「画面にたくさんのディテールを映し込む」という映画的メソッド

これは視聴者が沢山のディテールを追って情報を入れていくから気がつけば場面転換してしまい「時間が短く感じる」効果を生む

マンガでこの「ディテールを描き込む」表現を真似することはできるけど
読者の幾らかは描き込みを具に読み込もうとして時間を大きく費やしてしまうために
映画で得られた読者の体感時間を短くする効果は寧ろ逆に働いてしまう

けれどそんな読み方をする人ばかりが読者ではなく
大体はマンガでのディテールが細かい場合は「世界観の構築」の補助にしかならない
ただの1コマにみんながみんな時間をかけて読み込むことは少ないしむしろ読みづらいと言われてしまう

漫画は空白の文化があって背景やディテールを描かなくても前のコマからのつながりがあれば
読者の想像力で補完できるという強みがあるため
むしろ描き込むことはマイナスに働く場合もあるから映画ほど狙った効果を生み出すことはできない

そういうことをタツキは理解していて
ただ映画的メソッドをパクって闇雲に真似ているわけではなく
映画的効果をもたらさないメソッドは安易に使ってない
自分の意図する表現をコントロールしてるしマンガに適した表現方法に変換したりしてることが作家性あるといえるだろ