もし吹雪の夜だとしたら、月も星も、それを見ていなかったわけです。結局、誰も知らない。事実は小説よりも奇なり、なんて言う人もあるようですが、誰も知らない事実だって、この世の中にあるのです

[太宰治*惜別|1945]