「終い方」を考えた出発点は崩御後の儀式の簡素化

そののち、新天皇陛下(上皇さま)と美智子さまは1年間の喪に服された。崩御に関する壮大な儀式は1年間にわたって営まれたが、国民もそれにならって経済活動を自粛。経済は停滞し、もろもろの儀式や墓陵の造営に莫大な費用が投じられることになった。

「その一連の流れを体験された陛下と美智子さまは、“葬儀は国民生活に影響が少ない方が望ましい”と考えるようになりました。これが上皇さまと美智子さまの「終い方の方法」を探る出発点になったのです」

宮内庁は、陛下(上皇さま)と美智子さまの「極力国民生活への影響の少ないものにすることが望ましい」というお気持ちを反映して方針をまとめたといい、昭和天皇の葬儀が、ご体調が悪くなってから極秘に準備されたのとは違って、国民にも経過を知らせながら準備が進んでいくことにつながっていく。

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