弁護人「脅迫するようなことはあった?」

被告「していないです。『(性交を)してもいいですか?』と聞いた。
断るならしませんでしたが、首を縦に振ったんで、ま、いいのかなと」

弁護人「監禁中であるため、そういう態度を取らざるを得なかったとは思いませんでしたか?」

被告「そのときは思いませんでしたが……まあ……本人と話をしてる中で、壁が低い人と思ってしまったのはある」

被告自身は性交前に許可を得た、女性店員が応じたために及んだという主張だ。
さらに、女性店員は被告からカッターナイフを突きつけられたと証言していたのだが、これも被告は否定した。

「被害者本人に向けたことは無いっすね。ただ、一度、天井から音がして、
そのとき警察が(天井の)通風孔から来てるのかなと感じ取って、そっちにカッター示したのはあります」

そもそもなぜネットカフェにカッターナイフを持ってきていたのかということについても
「趣味でメルカリやってるんで、梱包用の文房具として」(被告の証言)と、あくまでもメルカリで発送商品を梱包するときのためにいつも持っていたのだと語った。

カッターナイフはたまたま持っていただけで、性交も女性店員が応じたから……被告の理解し難い主張を、検察官が追及する。

検察官「あなた被害者と初めて会ったんですよね。なぜ面識がないのに性交に応じてくれると思ったんですか?」