今回ご紹介する機密資料は、安倍元総理の祖父・岸信介元総理が1984年に当時の米大統領、
ロナルド・レーガンに宛てた親書である。一族と統一教会の深い関係を物語る文書の内容とは――。

この書簡は、関連資料を保管する米カリフォルニア州のロナルド・レーガン大統領図書館のファイルに収められているもの。
ジャーナリストの徳本栄一郎氏が5年前、本誌(「週刊新潮」)の依頼で同所を訪れた際に発掘した、この貴重な文書に登場するのは、統一教会の開祖・文鮮明の名前だ。

〈文尊師は、現在、不当にも拘禁されています。貴殿のご協力を得て、私は是が非でも、
できる限り早く、彼が不当な拘禁から解放されるよう、お願いしたいと思います〉

出された日付は84年11月26日。差出人は岸信介。文鮮明はその前に、アメリカで脱税容疑にて起訴され、
84年4月には懲役1年6カ月の実刑判決を受けて連邦刑務所に収監されていた。
つまりこの書簡は、日本の元総理がアメリカの現職大統領に宛てて、
韓国人「脱税犯」の逮捕が不当だとして釈放を依頼するという、極めて異例の内容なのだ。