接戦の勝敗はチームの能力によって決まるのか?

これを明らかにするために、ここでは成績の再現性に着目します。
接戦の勝敗がチームの能力(接戦の強さ)で決まるのなら、あるチームの年間試合を偶数と奇数のグループに分けた時、偶数試合で接戦に勝てているチームは、奇数試合でも接戦に勝てているという傾向が見出せるはずです。

ここでは「非接戦時と比べて接戦時にどれだけ高い勝率を記録したか」という尺度によって、「そのチームが接戦で勝てたかどうか」を評価することにしてみましょう。
1958年以降の全チームについて、横軸に偶数試合、縦軸に奇数試合で接戦に勝てたかどうかをプロットしたのが下のグラフです。

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偶数試合で接戦に勝てているチームが、奇数試合でも勝てているという傾向はほとんど見られません。これは「接戦の勝敗はチームの能力ではなく偶然で決まっている」ことを意味します。このデータでは3点差以内を接戦と定義しましたが、2点差以内、1点差以内と定義を変えても同じ結果となります。