「巨人に来てから全く仕事をしていない。ファンの人からも凄いことも言われたりしましたけど、少しずつやって、やっと今日勝てたかなと思います」

先発の直江が、5回先頭・赤羽の頭部に死球を当て、危険球退場。
井納は緊急登板した高木の後、3番手で7回のマウンドへ上がった。2死後、中村に三塁内野安打を許したが、続く塩見を137キロのフォークで空振り三振。直後の8回にポランコの左犠飛で勝ち越すと「(同点なら)“次のイニングも行くぞ”と言われていたので、いかなくて済むかなというのが素直な気持ち(だった)」と、井納節をさく裂させた。

それでも自宅では「パパを見たい」と5歳の長男にせがまれ、移籍前の好調時の映像を見返し、再昇格後は計2回を無失点。「ファンの人に許してもらえることではないですけどこのままやっていければ」。風雪に耐えた36歳の苦労人が、1カ月ぶりの3連勝、6カードぶりのカード勝ち越しを呼び込んだ。