1913年8月5日、現在の神田神保町に岩波書店が開店しました。値引きをしない定価での古書販売を主な商いとしていた岩波書店でしたが、翌年に一冊の本を出版します。朝日新聞で連載されていた夏目漱石の「こゝろ」です。
しかも、漱石が費用を出す自費出版という形でした。装丁も漱石自身が手掛けており、「箱、表紙、見返し、扉及び奥附の模様及び題字、朱印、検印ともに、悉(ことごと)く自分で考案して自分で描いた」と「心」自序で明かされています。

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