侍ジャパンが11月5日に日本ハム、同6日に巨人と東京Dで強化試合を行うことが8日、分かった。来年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶり制覇を目指す栗山英樹監督(61)が、2009年第2回大会で優勝に導いた巨人・原辰徳監督(64)から世界一の魂を学び、受け継ぐ。古巣・日本ハム戦は指揮官の侍ジャパントップチーム初采配となる見込み。来季続投が確実となった新庄剛志監督(50)との対戦を経て、選手選考を本格化させる。

 実りの秋にする。侍ジャパンにとって日本ハム、巨人との戦いは、来年3月の本番へ向け貴重な実戦の場となる。今年3月の台湾戦2試合が新型コロナウイルスの影響で中止。今秋は11月9、10日にWBC1次ラウンドのライバルであるオーストラリア戦(札幌D)が組まれているが、NPB球団との2試合を追加。選手の状態や起用の仕方、またコーチ、スタッフとの連係もじっくりチェックできる。

 栗山監督にとって原監督はプライベートでも親交があり、指揮官として尊敬する存在でもある。09年大会で原監督はイチローらスター軍団をまとめ、ダルビッシュを抑えに起用する采配で頂点に立った。当時、取材者として現地で歓喜したという栗山監督は「勝ちきった人にしかわからないものがある」と、助言を求める意向を示していた。