https://news.yahoo.co.jp/articles/2adbcece969f157e63f5cc862176ace21777f86c
それは、強すぎるがゆえなのかもしれない。甲子園球場は異様な雰囲気に包まれていった。

大阪桐蔭が4―3の1点リードで迎えた九回の守り。4強進出まで、あとアウト三つに迫っていた場面だ。

下関国際の先頭打者が打席に向かうと、三塁側アルプスの応援曲に合わせ、バックネット裏の観客も手拍子を始める。
数が増えるにつれ、音も大きくなっていった。

「すごい手拍子で、のまれそうになってしまった」。主将で二塁手の星子天真は動揺した。
マウンド上の2年生左腕・前田悠伍に声をかけられずにいたという。
連打と犠打で1死二、三塁。4番打者に浴びた逆転の中前2点適時打が目の前を抜けていった。