任天堂が誇るキラーコンテンツ『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』。eスポーツのジャンルとしても絶大な人気を誇っているが、ここ最近ゲームバランスが崩壊していることが露呈してしまい、ファンたちが大荒れしている。

◇優勝を総なめにするスティーブ使いたち!

火種となっているのは、『マインクラフト』から参戦したファイターであるスティーブ。2020年10月に実装され、性能の高さから《強すぎる》と言われることもあったが、最近になってふたたびその議論が再燃した。

というのも、アメリカで行われたファンイベント『Super Smash Con 2022』にて、スティーブが大暴れしたから。8月14日に行われたシングル部門で、スティーブ使いのOnin選手が優勝を飾った。Onin選手はわずか16歳のプレイヤーだが、他の優勝候補をことごとく破り、圧倒的な強さで優勝している。

そしてスティーブ使いが猛威を振るったのは、同イベントだけではない。招待制大会である『The Gimvitational』が今年6月16日から3日間にかけて開催されたが、世界中から招待されたトッププレーヤーをやぶって優勝したのは、スティーブ使いの“あcola”選手だった。

大会はもちろん、それ以外の場でもスティーブが猛威をふるっていることから、ネット上では《スティーブくだらねーからスマブラやめます》《スティーブが勝つスマブラ見たくないよー》《スマブラはもうスティーブ蔓延し始めたから終わりだよ》《スティーブはスマブラを壊してる》《スティーブまじスマブラにおいて不要》といった苛立ちの声が相次いでいる。

◇ナーフの可能性は絶望的

Onin選手のスティーブ操作は神業だが、実際スティーブには対戦相手が絶妙にイラつく仕様が満載だ。たとえばスティーブは「マインクラフト」の世界観を生かして、採掘で素材集めを行い、強化できる。よってスティーブ使いを放置すると延々、採掘をして優位性を確保されるため、対戦相手は自分から攻め込まざるを得ない。

また相手のダメージが浅いときは、上強連打で簡単にコンボを繋げられ、あっという間に50%前後のダメージを与えられる。実際Onin選手も、王者と呼ばれるMkLeo選手相手に幾度もこのコンボを決めていた。

ほかにも、スティーブが下りた状態のトロッコが掴み判定のためガード不能だったり、空中必殺技でブロックを出す復帰妨害が強すぎたりと、極めればとんでもないポテンシャルがある。

そのため真面目にeスポーツとしての「スマブラSP」に取り組んでいるプレイヤーからは、スティーブの下方修正(ナーフ)を望む声が少なくない。ところが任天堂の公式ツイートによると、ゲームバランスの調整は2021年12月2日に行ったものが「最後」だとされていた。

“スティーブ強すぎ問題”を放置したまま、「スマブラ SP」は一体どこに向かうのだろうか…。

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