そして8月19日、同県の境署に被害届を出すこととなった。だが、境署に出向いたアキさんに悲劇が降りかかる。アキさんが事件のあらましを伝え、強制性交未遂と窃盗、営業妨害で被害届を出したいと説明すると、担当刑事は「それは難しい」とし、耳を疑う言葉を発した。

「どんな理由があって働いているのか聞かないけど、申し訳ないけど偏見があるわけですよ。世間から見てよく思われてないっていうの分かりますよね、風俗って」

「私の偏見ですけど、普通に働くよりも結局短時間でお金稼げるわけですよね」

 唖然とするアキさん。職業差別だと抗議するが、「警察に来てるけど、店は責任取ってくれないの?」と刑事は突き返す。そしてこう続けた。

「店で決められてる事は分かるんですけど、要は男性はそれ以上求めてきて、やらせてもらえないから嫌がらせしたと。こういうケースって他にもたくさんありますよね?」