最下位から優勝争い 西武の再建もたらした投手力
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今季のパ・リーグは9月半ばまで優勝を争う3チームがゲーム差なしで並ぶ大混戦となった。なかでも下馬評を上回る健闘をみせてきたのが西武だろう。2018、19年のリーグ覇者も主力の移籍や不調で昨年は最下位に沈んだが、今年は一転して優勝争いに加わった。何が躍進をもたらしたのか。
投打の内訳をみてみよう。チーム成績は得点がリーグ5位の437、失点がリーグ最少のオリックスに1点差で次ぐ426(今季の成績は16日終了時点)。チーム打率はロッテと並んでリーグワーストの2割3分と振るわないが、防御率はベストの2.78となっている。攻撃型、守備型に分類するなら、明らかに守備型のチームといえる。 看板が「山賊打線」からリーグ屈指の投手陣に
数年前の西武を振り返れば、これは驚くべき変身だ。連覇を果たしたときは、相手投手に襲いかかり、身ぐるみはいでしまうような「山賊打線」が看板だった。投手陣は2年連続のリーグ最多失点だったが、野手陣は少々のビハインドをものともせずに打ちまくり、極端にいえば5点取られても6点以上取る試合をしていた。それが今年は、3点しか取れなくても、2点以内に抑えて勝つような野球になった。チームの浮上が投手陣の奮闘にあることは明らかだ。
1試合当たりの失点率とチーム防御率はいずれも昨年から1点以上も改善している。では具体的に何が良くなったのか。
守備などの影響を排し、純粋に投手の能力を測るのに使われる指標をみてみよう。まず目を引くのは、四球の減少である。昨季は12球団ワーストの11%だった与四球率が今年は8.4%と大きく改善した。 さらに、12球団最低だった奪三振率が17.4%から18.4%に上昇している。他球団に大きく水をあけられていた奪三振率から与四球率を引いた値(K-BB%)は、昨年の6.4%から今年は他チーム並みの10%まで改善している。典型的な投手を挙げれば、リリーフで活躍している森脇亮介は与四球率が昨年の12%から4.3%に下がり、奪三振率は15.8%から22.3%に上昇している。
さらに今年は被本塁打も減っている。今年、9イニング当たりの被本塁打率はリーグ最少の0.58本。昨年は3番目に多い0.84本だった。
これらの数字を総合すると、制球力と三振奪取能力が他球団並みに改善し、一発を防いで打たせて取っているというスタイルが浮かび上がる。一連の底上げは、新戦力の加入や適性に応じた配置転換、個々のレベルアップ、投手コーチの指導、配球の見直しなど様々な要素が絡んだものだろう。
しかしここで、こんな疑問がわくかもしれない。与四球と奪三振が他球団並み、被本塁打が少ないというだけで、失点をリーグ最少レベルに抑えられるのか――。
ここでカギになるのが守備力だ。統計に基づくセイバーメトリクスでは、打球がどこに飛ぶかは投手の責任範囲を超えているため、「打たせて取る投球は存在しない」と結論づけている。これを裏返すと「本塁打を除く個々の打球が最終的にアウトになるかどうかは、バックの守備力をはじめとする様々な要因に左右される」ということだ。西武はこの守備力が非常に高い。 鉄壁の二塁・外崎と遊撃・源田、守備力底上げ
本塁打を除く打球がアウトになったかどうかなどを累計し、守備でどれだけの失点を防いだかを示した指標は「UZR」と呼ばれる。データ分析を手掛けるDELTAの算出では、西武は今季、守備だけでリーグ平均に比べて40.2点もの失点を防いでいる。内野の要の二遊間は特に優秀で、個別のUZRは二塁の外崎修汰が15.8点、遊撃の源田壮亮が14点。いずれもポジションごとのリーグトップで、2人で30点もの削減に寄与している。 バックの守備力が高ければ、チームによっては安打になる打球もアウトにできる割合が高まり、失点は減る。今年の西武は12球団屈指の二遊間を中心とした高い守備力を維持しつつ、四球の減少などにより、投手側でも失点を減らす力が伸びてきたとみるのが妥当だ。
西武が短期間で再建できたのは、チームづくりの方向性が正しかったことが大きいだろう。より具体的にいうなら、山賊打線の中心だった浅村栄斗と秋山翔吾がチームを去った後、ぽっかり開いた大きな穴をそっくり埋めようとしなかったことだ。
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チームの勝率を上げるためには、得点を増やす、失点を削るという2通りの道筋がある。西武は主力の移籍や高齢化で低下した得点力を復元しようとするよりも、リーグワーストだった失点を減らす方に目を向けた。学校のテストでも、40点から70点をとるための努力は、70点から100点を取るための努力よりも少なくて済む。同じ30点でも、人並み以下から人並みにする方が、人並み以上にあるレベルから満点を取るよりも簡単だ。同じことはチームづくりにもいえる。リーグワーストだった投手力の底上げは、タレントぞろいの山賊打線の復活よりもはるかに現実味のある選択肢だったのだ。
選手個人の水準でいえば、「全てにおいて人並み以上」を目指すより、得意分野を徹底的に磨き上げることに時間と努力を費やす方が得策かもしれない。しかしチームづくりにおいては、弱点を克服することで競争力を回復すべき局面がある。
腰痛を発症した外崎が離脱した西武は12日からのソフトバンク戦に3連敗し、優勝争いからは後退した。しかし最終結果にかかわらず、最下位からの躍進をもたらしたチームづくりは評価されていい。そのエッセンスは、野球に限らず、組織戦略の費用対効果を考える上でもヒントになるだろう。 違反濡れスポを源田と外崎が拾ってただけだからボールがまともならバッピ揃いよ 去年のロッテもV逸の時に似たような記事出されたよな 投手がガチで良いのはオリックスでしょ
西武の投手陣三振も全然取れないじゃん 今井の140球完投あたりが分岐点だったな
あの後今井が離脱して投手運用が狂った感じ いつの記事だと思ったら昨日かよ
これをどういう気持ちで出したのか ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています