25日時点でヤクルトは打率.251、596得点、166本塁打。対する中日は打率.246で、12球団最少の61本塁打、400得点となっている。単純な数字だけを比べても差は歴然だが、より細分化したデータをみると、何が強くて弱いのかも見えてくる。

 そのひとつが、ストレートに対する得点貢献を表した指標「wFA(Fastball runs above average)」。セイバーメトリクスの観点からプロ野球のデータを分析する「DELTA(デルタ)」によると、ヤクルトは12球団トップの「66.8」を誇る。反面、中日は12球団ワーストの「-69.3」。投球の基本である直球に対する強さに衝撃的な差が生まれている。

 もちろん、ヤクルトの数値を大きく引き上げているのは村上宗隆に他ならない。wFAは12球団トップの「50.5」で、2位のオリックス・吉田正尚の「31.2」を大きく引き離している。ただ、山田哲人も「16.5」、オスナも「11.6」と、他の選手が下支えしているのも確かだ。

 一方の中日は、上位20人に入っている選手はおらず、チームトップの阿部寿樹で「6.2」どまり。大島洋平が「5.7」、岡林勇希が「3.9」で、主砲のビシエドに至っては「-4.1」だ。多くの投手にとって最も割合の多い直球を打てていないことが、少なくとも貧打の一因になっている可能性は高い。

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