そんな“命の授業”について、今も正しい答えが見つかっていないと話すのが、京都教育大学教育学部の黒田恭史教授だ。小学校の新任教師時代、4年生に豚の飼育を通して命の尊さを教えた。

一方、授業を受けたくない子どももいたはずだ、との意見に対して黒田教授は「仰る通りのところもあるが、それでは“学校教育の中ではできない”というスタンスになってしまう可能性があるし、私はやっておかないといけないことだと思う。命の問題とか、食べるという問題を“自分ごと”として捉えるためには、やはりどこかで痛みを感じないと本気になれないかなと思っている。ただ、その後は豚の飼育の授業はしていない。自分の中で最後の結論が出し切れていない。30年前のことなのでぶっちゃけて言うが、私の1票で全てをひっくり返すというのが正しかったのか今でも悩むところがいっぱいある。何が正しい教育だったのか、正しくない教育だったのかについてはずっと揺れているし、ツッコミどころ満載だろうなと思いながら、今日は話をさせていただいた」

新人が暴走した上、現場から離れとるやん
スタンドプレーの側面あるやろ