試合後、グラウンドで中嶋監督と熱い握手をかわしたオリックス・宮内義彦オーナー(87)は、選手たちの手で5回、宙を舞った。

 1月に今季限りでの退任を発表し、オーナーとして迎えるシーズンはこれが最後だった。阪急を買収した88年11月に就任し、現12球団のオーナーでは最古参。25年ぶりに宙を舞った昨秋の胴上げを「一つの区切りだと思った」と明かしていた。

 「こんなに気持ちのいい夜を過ごすのは25年ぶり」と昨年は感無量の面持ちだったが、今季もうれしい秋を迎えた。

 ◇宮内 義彦(みやうち・よしひこ)1935年(昭10)9月13日生まれ、兵庫県出身の86歳。関学大卒。商社の日綿実業(現双日)を経てオリエント・リース(現オリックス)入社。80年12月に代表取締役社長兼グループ最高経営責任者(CEO)、00年4月に代表取締役会長兼CEO就任。14年6月からシニア・チェアマン。88年の阪急ブレーブス買収後にオーナー就任し、会長退任後もオーナーは続投。