https://news.yahoo.co.jp/articles/b7f6254e028636edd092e505fa8379804d4000eb
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――黒沢さんは、初めて生理を迎えた時どう思いましたか。

黒沢かずこ: 中学2年生で自分が生理になった時は「生理になっちゃった。どうしよう。嫌だ」って思いました。
親とは、それまで生理について話をしたことがなかったし、もう全然、未知の出来事でした。

当時、生理について誰かに聞くこともできなかったんです。保健室でも言いたくなかったし、学校の先生にも、
友達にも相談したくなかった。もちろん親にも相談したくないと思っていました。

だから生理に対する手当ての方法がわからなかったんです。生理用品があることは知っていましたが、
親に生理になったことを話せないから、手に入れることができないし。そのため、生理が来てからしばらくは
ティッシュペーパーで対応していたんです。使用済みのティッシュをトイレに流すこともできず、
部屋にため込んでいました。結構大量だったので、このティッシュをトイレに流したら詰まるかもしれないし、
詰まったらその血の付いたティッシュが浮き上がってきて、あの人は生理だってバレるかもしれない。それが恐怖で……。

――生理用品を使うようになったきっかけはいつだったんですか?

黒沢かずこ: 部屋にため込んでいたティッシュが多分臭うようになったんだと思いますが、母が気づいたみたいで、
ある日昼用ナプキンが自分の部屋のドアの内側に置いてありました。それを見て、「あ、お母さんにバレた」
という気持ちと、「これがナプキンか」という気持ちの両方がありました。嬉しいという感覚は一切なかったですね。

初めてナプキンを使った時は、ティッシュと比べて「あ、すごい! 吸うじゃん」と思いました。
ティッシュは血を吸わないから、ズボンに付いてしまったりすることもあったと思いますね。

ただ、ナプキンが手に入ったものの、誰にも使い方などを聞かなかったので、使う枚数とか量とか全然知識が
なかったんです。手に入ったのは昼用のナプキンだけで、これ1枚だとすぐに吸収しきってしまう。
夜用ナプキンが欲しいと親に言うことはできなかったんです。昼用を2枚重ねてみようとか、
昼用の羽なしタイプのナプキンを羽のようにぐるっと巻いてみようとか、ちょっとずつ工夫して昼用ナプキンを
自分の体に合わせていきました。