重力を強く受ける場所ほど
時間がゆっくりと流れることが知られている。
地球上では標高が低い方が重力が強くなり、
標高が高い方が重力が弱まるため、
標高の異なる2点に正確な時計を置けば
時間の進み方の違いから標高差を測れる。
研究チームは今回、高精度に時を刻める「光格子時計」を開発。
国際単位系で「秒」を定義している「セシウム原子時計」よりも100倍以上精度が高く、
時刻のずれは「宇宙の年齢(約100億年)ほどたっても1秒もずれない」(東大・香取秀俊教授)ほどの精度だとしている。
今回の実験では、東京スカイツリーの展望台と地上に2台の光格子時計を設置。
24時間測り、それぞれの光格子時計の振り子の振動数を比較すると、
展望台に設置した時計の方が4ナノ秒早く進んでいた。
このデータを一般相対性理論から導ける理論値と照らし合わせたところ、
高度約1万km上空の人工衛星を使った
一般相対性理論の検証実験に迫る精度で検証できたとしている。