彡(゚)(゚)「今日は…やきうが…」
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ない。俺たちの試合が終わったからだ。
俺自身の今年の内容に思うところはいろいろとあるが、
今は自分のことよりもチーム内が慌ただしい。
来年から監督が変わるのだ。
俺がプロ入りしてからは初の監督交代だ。
そしてその新監督に俺は呼び出された。 「へ?トレード?」
新監督は俺に突然トレードを告げた。
「そらそうよ」
予想していなかった言葉に困惑する。
「え…なんでですか…」
ドラフト1位で、こんなすぐにトレード…?そんなことがあるのか…?
「そらもう、アレよ」
わけがわからない。未熟なりにもチームを背負っている自覚があった。
「嫌っす、ここで頑張りたいです」
「なんでそんなんを、へん成のあれを言われなあかんのや!」
理解が追いつかないまま俺は退出させられてしまった。 そうしてあっという間にことは進み、
俺は同じリーグのとある球団に金銭トレードされた。
幸いにも、この球団には大学時代からずっと仲のいい同級生の選手がいた。
気持ちが追いつかない中でもそいつがいろいろとアドバイスしてくれたり、
時には励ましてくれたりしてなんとか諸々の移動や手続きを済ませることができた。
本当に感謝している。
あいつがいるチームならこんな形での移籍でもなんとかやっていけそうだ、
いやむしろ、あいつと味方で一緒にプレーできるのが楽しみだ、
そう前向きに思い始めていた。 そして、初めて練習に参加する日になった。
あいさつを済ませ、一通りの練習をした後、
晴れて同僚になった同級生と談笑していた。
「初めての練習どうだった?緊張した?」
「してたけど、みんないい人やな、優しくて良かったわ」
そこに一人の選手がやってきた。
「よっ、お疲れ」
「お疲れ様っす!」
チームのまとめ役の選手だ。盛り上げ役でもあることはAS等で知っていた。
「これからよろしくな、来てくれて頼もしいよ」
ただ、この人を見るたびに、
裸でソファに座っている姿と右下の青いロゴを思い出してしまうことに少し罪悪感がよぎる。
「分かんないこととかあったら俺に聞いてな」
何回使ったかな…体がガッチリしてて結構エロかったんだよな… 「それとさ、こいつのことは渡さないから」
突然の宣言にいやらしい妄想から現実に引き戻される。
「え?」
「ちょ、やめてくださいよいきなり」
俺の理解が追いつかないまま、同級生が止めに入る。
「お前は黙ってて、仲いいみたいだけど勘違いされたら困るから」
「ど、どういうことっすか?」
「最初に分からせとくか…よし、今からホームラン競争だ」
そのままホームラン競争の準備が始められた。
「ちょ…これどういうことなん…?」
「ごめん!説明しようと思ったんだけど…」
そんな風習?行事?がある話は聞いていなかった。そもそもこれは何だ。
「あとで全部話すから、とりあえず勝ってくれ!絶対!」
「え?」 そうして俺達はホームラン競争をした。
オールスターと同じルールで、先輩は「7」本、俺は「8」本だった。
僅差での勝利だ。
結果が出て先輩がうなだれて去っていったあと、
上機嫌の同級生が近づいてきた。
「やったな!すげえよ!」
「これなんだったん…?」
「ごめんな、うちのチームはホームラン1位のやつの婚約者をホームラン競争で決めるんだ」
ん?このチームの今年のホームランの1位って…
「お前やん」
「そう、だから俺の婚約者」
「でも俺、男やん…」
「関西っておかたいんだな。こっちじゃ全然ありだぞ?」
何もかも理解が追いついていないが、こいつは嬉しそうだ。
「よろしくな、花嫁さん」
俺が花嫁なのか…。
こうして俺とそいつが共にプレーする、新しい戦いが始まった。
END ~~~~~♪
遥か遠くに浮かぶ星を 想い眠りにつく君の
選ぶ未来が望む道が 何処へ続いていても
共に生きるから
ずっと昔の記憶
連れられて来たこの星で君は 願い続けてた
遠くで煌めく景色に 飛び込むことが出来たのなら
一人孤独な世界で 祈り願う
夢を描き 未来を見る
逃げ出すよりも進むことを 君が選んだのなら
誰かが描いたイメージじゃなくて
誰かが選んだステージじゃなくて
僕たちが作っていくストーリー
決して一人にはさせないから
いつかその胸に秘めた
刃が鎖を断ち切るまで
ずっと共に闘うよ
~~~~~YOASOBI「祝福」
※全てフィクションであり実在の人物や団体、スポーツには一切関係がありません。 文章的価値はともかく
贔屓でも分からないような文章書かれると読まれにくいでしょうね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています