【ドラフト】外れ1位に“B評価”は避けたい…9球団が1位公表の理由 元DeNAスカウト部長の見解

今年のドラフト戦線は、9球団がそれぞれ異なる選手を1位として公表する異例の事態となった。先んじて候補選手を囲い込むかのような公表合戦の裏にある意図とは…。
巨人やDeNAでスカウトや編成部長などを務め、チーム強化に尽力してきた吉田孝司氏(76)が、その背景を「読み解く」。
9球団がドラフト1位を公表し、しかも重複せず9人に散らばる理由は、例年に比べて1位にふさわしい逸材が少ないからです。
7球団が競合した17年の清宮選手のような目玉候補がいれば、「抽選でも絶対に獲りたい」となりますが、今年は現時点で、そこまでの選手がいないわけです。
 A評価の選手が12人そろわない今年のような年に、もし抽選を外してしまえば、Bクラスの選手を“繰り上げ当選”させて、ドラ1にせざるを得なくなる。それは避けたい。
どの球団も、できれば競合はしたくない。1位を公表してしまえば、他球団は「ならウチはやめようか」と考える可能性がある。公表することによって、何もしなければ3球団競合の選手が、2球団になり、単独になる可能性もある。それが公表ラッシュの正体です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/aa8db1255dffebf0e2c125acda2a3eeed1e9ecec