彡(゚)(゚)「今日は…やきうが…」
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彡(^)(^)「なし!ヤクオリのみんな移動しながらゆっくり休んでや~」
~前回のあらすじ~
俺「M」は、親友でありライバルであり気になる相手の「T」とLINE通話をした。
画面越しに少しエッチなこともしてしまったが、
二人の仲は深まり、翌日からの試合に向けて互いの健闘を誓いあった。
またオフに二人で遊びに行くことも約束した。 あれから2週間ほど、結局俺達は連絡を取れていなかった。
試合結果は俺達の負けだった。
本当に悔しかった。自分がもう少し、ひとつでも…と、考えたらキリがなかった。
もちろんアスリートとしては切り替えて前を向き、変わらず日々練習をしている。
でも一人の男として、あいつのことを好きな男として、まだ立ち止まっている俺がいた。
その後Tも悔しい思いをたくさんしただろう。
それになんと声をかけるべきか、いや、かけていいものなのか。
俺は 単にTから慰めの言葉をもらうのを待っているだけかもしれない。
直接的な慰めなんかじゃなくていい。
Tは今更そんなダサいことしないだろうし。
何か一言くれればいい。
それさえあれば俺の慰めになる、それだけで十分。
そんなわがままな受け身で時間を過ぎさせてしまう自分が恥ずかしかった。 寮に帰り、自室に戻って一人になるとどうしても考えてしまう。
なんとなく今夜はそれが大きい日のようだった。
今日はオナニーをする気も起きない。
早く寝てしまおう。
ベッドに横たわったところで、突然スマホが震えだした。
画面に表示された名前を見る。
M「T…?」 T「よっ、久しぶり」
M「久しぶり」
T「なん、暗くない?何してたん」
M「寝ようと思ってた、どしたん」
T「今寮やろ?カーテン開けて外見てみ、なんか今日流星群が見えるんやって」
そういえばさっきついていたテレビでそんなことを言ってたな。
M「開けたけど…すぐには落ちないか」
T「こっちもまだや。オリオン座流星群らしいけどオリオン座ってどれ?」
M「まだこの季節は見えんと思うけど…」
T「詳しいな?」
M「地元が結構星見えたからなー、よく観察した」
T「なるほどな。とりあえず気長に待ちますか、まだ寝んやろ?」
M「うん」 T「なんかあんま連絡とかできんくてごめんな」
M「いや、それはこっちの方こそで…」
T「なんか送らなと思って、でも何送ろうかずっと迷ってたんやけどな」
M「うん」
T「こないだそんな時にMが声かけてきて通話もしてくれて嬉しかったの思い出して、
あと流星群二人で見たいなって…」
なんかかわいいことを言っているが、
Tはずっと何と送るかを迷っていたんだな。
受け身だった俺とは正反対だ。
自分が情けない。 T「なあ、ちょっとだけ俺の話聞いてくれへん?」
M「いいよ」
T「俺らさ、まだ付き合ってるとかやないから全然気にしないで欲しいんやけど」
Tの言うことは全部気にするに決まってる。
T「全部話してってわけやないねん、でもな」
M「うん」
T「なんか悩んでたり迷ってたりしてたら、それも含めて教えて欲しいねん」
T「それは俺もMにそうしたいからで、あとMのこともっと知りたいし」
T「別に嫌やったらええんやけど…」
M「嫌なわけないじゃん、俺…あっ」
ふと窓の外を見ると一筋の光が流れていった。 T「今見えた?俺見たで」
M「うん、見た?見た?」
T「見た見た、俺願い事できんかったわ、いきなりすぎて」
そういえば流れ星に願いごとをすれば叶うんだっけ。
M「俺願い事できたよ」
嘘をついた。
T「マジ?何て?」
M「今日からTと付き合いたいって」
T「あー、まじか…そうきたか」
完全に変なタイミングで告白をしてしまった。
Tが困惑している。
M「そういうこと。俺やっぱTのこと好き」
M「あれからずっと連絡する勇気が出なくて、でも毎日Tのこと考えてて」
M「今話してきっとTも同じような感じだったんじゃないかって。付き合おう」
追い打ちをかける。もう止まらなかった。
T「あ…うん。前も言ったけど、俺も好き。嬉しい」
これが、今日Tから連絡してくれたお礼だ。 M「あー、なんか、スッキリした」
T「スッキリ?てか俺達付き合う前にオナニー見せあってるとかやばいやん」
M「今更?付き合った後でもやばいと思うけど」
T「せやな…あ、俺まだ願い事できてないからできるまで待ってや。空見ながら話そ」
M「何お願いすんの?」
T「来年のホームラン王」
M「おいおい、そこは俺達の幸せとか俺の健康とかじゃないのかよ!」
なんだか今日はTのペースに持っていかれてる。
そんな日もたまにはいいか。
付き合うってこういうことなのかもしれない。
T「なー、オリオン座っていつ見れるん?」
M「冬だよ冬、12月とか、1月2月とか」
T「そのくらいにMの地元行きたい、一緒に星見ようや、あっ」
Tがそう言った時、また空を星が駆けた。
M「いいな、それ」
END ~~~~~~~~~~♪
https://www.youtube.com/watch?v=seBsjCHoxOA&t=106s
悲しい日に君が笑っていたこと 隣でただ唇噛んだこと
かじかんだ思い出は落ち切った砂時計 君と回す夢を見てた
枯れ葉踊る乾いた花道の向こうへ
紙吹雪はないけど ど真ん中 笑って
いつからだってはじめる Play back
懲りないエンドライン
どうやったって聴こえるまんまでいいよ 不穏なメロディ
いっせーのでたたいた鍵盤 見てないエンドライン
目を閉じたって映るあの日に バイバイ 言わないからさ
~~~~~TOMOO「オセロ」
※全てフィクションで実在の人物や団体には一切関係がありません。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています