0001それでも動く名無し
2022/10/31(月) 08:22:24.21ID:zcF+waMHdHLWN1―0で迎えた五回の攻撃は、下位打線の積極的な打撃と相手守備の乱れもからんで無死満塁と好機が広がった。打席には2番・宗佑磨。しかし3球目、高めの速球を捉えた内野ゴロは一塁手・オスナが好捕してベースを踏み、本塁転送からの挟殺プレーで三塁走者もタッチアウトの併殺。絶好機から一転、無得点に終わればヤクルトが一気に盛り上がるところだった。
なお2死二、三塁で打席に入ったのが中川だった。高低を幅広く使った投球にも、じっくり球を見極めてフルカウントまで粘り、6球目は高めにわずかに外れた速球。反応しかけたが、バットを止めて四球を選んだ。再び満塁となり、次打者の吉田正尚は死球を受けて押し出しで加点。さらに杉本裕太郎も左中間方向に特大の当たりを放ち(記録は中堅手の失策)、決定的な3点が加わった。
中嶋監督もヤクルトについて「本当に強いチーム。何点あっても絶対に追いついてくると思っていた。本当に怖いチームで、強かったです」と最後まで警戒心を緩めることができなかった。相手に傾きかけた流れを引き戻した中川の「選球眼」。たった一つの四球かもしれないが、26年ぶりの日本一に突き進むチームを、力強く後押しするワンプレーだった。【角田直哉】