そうなん?

https://www.onepiece-film.jp/interview/
私の過去作品だと社会的弱者のために声をあげる手段としてテロや革命を選んだものもあります。「社会的弱者をどう捉えるのか」というのは私が監督になってからずっと抱えているテーマの一つでもありますが、正直今回はその点をそこまで重視していたわけでもありません。それよりも少年漫画のつくりとして正しいかどうか確認することのほうが大事でしたね

─意外です!谷口監督は世相を斬ってゆくような、テーマ性を重視するタイプかと思っていました(笑)

それは結果として、ですよ。私、本当は子供向けだったりファミリーもののアニメの監督をやっていたかったんですよ(笑)でも世の中とか業界的な要請なのか、全く別のところに流れ着いてしまった(笑)だからね、初志貫徹して成功した尾田栄一郎という存在に対しては複雑なものがあるわけです。
今回、その尾田さんから「今の時代につくる意味がほしい」と言われたので脚本の黒岩さんともども意識はしました。最初に浮かんだのは「世代間の断層」みたいなものだったんですが、それは『ONE PIECE』には向いていないなと。ならば、年齢の分断ではなく、身分による分断に着目して考えました。