前回の記事では東急(9005)による東急レクリエーション(9631)の株式交換形式での完全子会社化で、映画館を運営する企業がまた1社減ること、映画館の株主優待自体が減少傾向であることを説明しました。

10月19日にも渋谷駅の東口にある渋谷TOEIが閉館するというニュースがありました。東京テアトル(9633)が運営していた大阪梅田の「テアトル梅田」も9月30日に閉館、東京では岩波ホールが7月に閉館しました。マネックス証券の事業所がある八戸市の繁華街のショッピングビルで運営されている映画館「フォーラム八戸」も2023年1月をもって閉館することを発表しています。邦画の場合、その舞台となった地域の映画館では長く上映されるものです。例えば永野芽郁さんが主演で現在上映中の「マイ・ブロークン・マリコ」は八戸や八戸の景勝地である種差海岸などが舞台となっていることもあり、同館では現在も1日2回の上映を続けているようです。映画の舞台を回ることや、現地の映画館で作品を鑑賞することは映画ファンの楽しみの1つでしょうし、映画館は街の顔の1つで、その閉館は郷愁を感じずにはいられないように思います。