セクシー業界の納税事情だが、確定申告をしている人と、そうでない人の差が激しい。まず爆発的に人気のある女優に関しては、稼ぐ金額が大きいため、プロダクションが手厚く納税のサポートを行ってくれるのだ。会社には必ず税理士がついており、大抵はマネージャーが紹介した人間の下で申告する。よって、誰もが知る売れっ子の脱税率は著しく低いだろう。

 かと言って人気者以外が税金を納めていないというわけではない。正直なところ、事務所の核となる人物以外に確定申告の話を持ち掛けないマネージャーもいるが……。指示をされなくとも、きっちり国民の義務を果たす女優も多い。

 近年は無料の会計ソフトやYouTubeの解説動画なども増え、税理士を雇わなくても申告をしやすくなった。このことにより、税に対する意識を働かせる業界人も増えたといえよう。

しかし、残念ながら納税率100%とは言えないのが現実。そもそも確定申告が何かを理解しておらず、「なぜ1月から3月にかけて、みんなバタついているのか」と不思議に思っているケースさえあるのだ。なぜこのような事態が起こってしまうのかというと、単にマネージャーが納税の義務について説明していない場合や、本人の知識不足が原因となっている。

 また給与支払いの際に源泉徴収としてギャラの10~15%程度が天引きされるため、「引かれものがあるのだから、自分は申告を済ませている」と女優は勘違いを起こしやすい。誤った認識のまま何年も過ごしていた、そんな人は少なくないそうだ。

 稀に確定申告という言葉を初めて聞いた、なんて恐ろしい話もあるようだが……。