1986年、寺田さんは映画『天空の城ラピュタ』(宮崎駿監督)のムスカ大佐の声を担当。
2008年から2012年まで東海大学文学部特任教授を務め、映画史入門、現代映画論、演劇入門、戯曲・シナリオ論などの科目を担当した。
そのときにも学生からムスカ大佐のセリフをリクエストされたという。

「若い人はみんなムスカ(笑)。学校でも生徒みんなに言われましたよ。『ムスカ、ムスカ、ムスカやってくれ』って言うから
『君たちの成績がよかったらやりましょう』と言って、成績がよかったからやったの。

僕はまったく覚えてなかったから、『何て言うの?』って聞いて『人がゴミのようだ』、『目が、目が…』ってやったらさ、
『全然似てない』って言うんだよ。本人がやっているのにさ(笑)。

でも、僕はラピュタを観たことがなかったからね。それはなぜかと言うと、声を録るときに宮崎駿監督とモメてさ。
声は2日録りだったんだけど、アニメは絵に時間がかかるじゃない。初日の午前中までは絵があったんだけど、午後になったら線が引いてあるだけ。
そのあとはもう何もないの。それを『線画』というのもあとで知ったの。

その後は『線画』もなく、ただタイムラップだけで、『15秒でこのセリフを言ってください』という感じだったから、『そんなのできねえよ』って話になってさ、
もう帰っちゃおうかなっていうくらい、すごくイヤだったんですよ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/41e6da02384f1e3f5b17f48015097408cdcc7460