学校法人森友学園を巡る財務省公文書改ざん問題で、自殺した同省近畿財務局職員の赤木俊夫さん=当時(54)=を「つるし上げた」などと報道されて名誉を傷つけられたとして、立憲民主党の杉尾秀哉、小西洋之両参院議員が産経新聞社と記事を寄稿した作家の門田隆将氏に計880万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。大嶋洋志裁判長は名誉毀損(きそん)を認め、両者に計220万円の賠償を命じた。

判決によると、産経新聞は2020年10月25日付朝刊で、「杉尾、小西両氏が財務省に乗り込み、約1時間、職員をつるし上げている。当該職員の自殺はその翌日の7日だった」とする門田氏の記事を掲載した。

 大嶋裁判長は「『つるし上げ』という集団的な批判や問責を行うことで自殺に追い込んだと(一般読者に)受け止められる恐れがあり、議員としての社会的評価を低下させた」と指摘した。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2022110900567&g=soc