学習意欲が高かったり、優秀な子どもたちが、高い能力のために子どもたちの中で浮いてしまったり、学校になじめなかったりすることが問題になっています。
「浮きこぼれ」という言葉で知られてきていますが、画一的な授業に物足りなさを感じて不登校になるケースや、同級生と違うことで孤独を感じたり、いじめの被害にあったりすることもあるようです。実際に小学校で浮きこぼれてしまった子ども(3年生)がいる由起子さん(40代・主婦)に話を聞きました。


――先生との関係はどうでしたか?

とてもよくしてくださる先生もいましたが、口が立つので、娘とやりあう先生もいました。

先生が娘に間違った知識を教えたことがあったのですが、娘に間違いを指摘された先生が、腹を立て口論になったそうです。先生が「ダンゴムシは虫だ」と言ったのに対し、娘が「エビやカニの仲間で甲殻類だ」と反論したことが事の発端でした。娘にはトラブルになるので、「先生の間違いは指摘しなくていい、聞き流せばいい」と伝えましたが、不服な様子でした。

――その結果、現在はどうされていますか。

学校は娘にとって、居場所がなく、とてもつらい場所になっていました。そこで娘と話し合い、娘の気持ちを最大限に尊重して「学校との決別」を私たちは選択しました。

勉強ができれば教師から怒られ、周りからは授業妨害をされ、安心して学ぶことができないと感じられたので、家庭学習と塾に切り替えました。
学校には籍だけを残している状態です。学校との連絡も必要最低限とし、こちらから連絡することはありません。
家庭では本人の学力レベルに合わせたテキストや、興味に合わせた図鑑などを購入して、勉強をしたり読書をしたりしています。