米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は16日の記者会見で、ロシアのウクライナ侵攻に関して
「ロシアがウクライナ全土を征服するという戦略目標を実現できる可能性はゼロに近い。
ただ、ウクライナが軍事的に勝利することも当面ないだろう」と指摘した。

ミリー氏は「防衛に関して、ウクライナは大成功を収めている。ただ、攻撃に関しては、
9月以降にハリコフ州とヘルソン州(の領域奪還)で成功したが、全体から見れば小さな地域だ。
ウクライナ全土の約20%を占領するロシア軍を軍事的に追い出すことは非常に難しい任務だ」と指摘した。

一方で、「ロシア軍は、多数の兵士が死傷し、戦車や歩兵戦闘車、(高性能の)第4、5世代戦闘機、ヘリコプターを大量に失い、非常に傷を負っている。
交渉は、自分が強く、相手が弱い時に望むものだ。(ウクライナの望む形での)政治的解決は可能だ」と強調した。