立浪「トレードな。中田翔が欲しがってるから」

伝えられた事実に、思いのほか驚きはない。淡々と諭すような指揮官の口調は、むしろすっと胸の奥に届いた。

立浪「ずっと頑固やったな。なんでそんなに頑固なんや?去年の秋から言ってきたけど、お前衣つけ過ぎな」

 異論はない。変われなかったのは自分。むしろ、1つのおかずとして環境を変える決断をしてくれた立浪監督の“親心"に感謝した。その場で多くの言葉を発することはせず、「ありがとうございます」と一礼してお弁当箱を出た。