イスラム教のもとでは、婚前交渉は「ジナ」の罪に問われます。シャーリアと呼ばれる「イスラム法」にのっとって重罪扱い。過去の歴史の中ではむち打ちの刑に処せられてきました。このような前近代的で残忍な処刑の方法は、現代の国際社会からの非難を免れず、イスラム教を国教としているほとんどの国で行われていません。

けれども、ここは世界で最も厳格なイスラム教を守るサウジアラビア王国。「むち打ちの刑」自体が未だ存在していることも驚きですが、それ以上に婚前交渉をした女性は社会から「大きな仕打ち」を受けるようです。

「サウジ人女性にとって、結婚まで処女を守ることが大切なの。結婚前に処女を失えば『傷物』の扱いで、一生結婚はできないわ。また結婚して迎えた初夜、出血がなければ、つまり処女膜が破れた証がなければ、そのまま離婚されても文句はいえないのよ。それは今でも変わらないわ」と女医さん。噂には聞いていましたが、やはり「処女伝説」は本当だったのです。