申立書によると、男性は2021年3月、人気求人サイト「インディード」を閲覧し、マダムシンコの菓子製造の仕事に応募した。サイトには「月給35万~50万円(残業代を含む)」「週休2日制」と待遇情報が掲載され、人事担当者からも面談で同様の説明を受けた。

 男性は勤務を始めてから1カ月後、会社側から雇用契約書を示された。「基本給16万~25万円」となっていた。明確な残業代の記載がなく、工場長とのやり取りで「月給は35万円」と口頭で確認もできたため、男性は署名したという。

 しかし、3カ月間の試用期間中は25万円だった月給が、期間終了以降は約17万円に減ったという。減額理由の説明がなく、退職することを決めた。

 職業安定法は、企業側が労働条件を変更する場合、労働者に内容を明示することを義務付けている。男性側は「会社から説明はなく、求人サイトの内容で雇用契約した」と訴えた。

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