この一戦を速報でレポートしたのが、スペイン全国紙『Marca』だ。ほぼフルメンバーで臨んだ母国代表のまさかの敗戦にショックを隠せないようだ。

「ラ・ロハ(スペイン代表)はスタートからリラックスし切った印象。モラタのヘッドで先制してからも日本は守備に徹する戦法を変えようとせず、ひたすら自陣深くに引き籠っていた。日本のラフプレーによって怪我人が増えることが危惧されたが、スペインは完璧なパスワークで試合運びが危なげない。

 ところが、どうだ。後半になると形勢は一気に逆転した。恐怖のサムライブルーたちは選手交代によって見事なリカバリーを遂げるのだ。堂安の信じられないミドルシュートで追いつかれ、怪しいジャッジだったとはいえ、逆転ゴールまで許してしまう。たったの3分間でだ! ルイス・エンリケが激怒したのも当然である。なぜ油断したのか! ディフェンス陣の愚かな対応で一気に窮地に立たされた。

 その後は信じられないくらい日本ペースになった。スペインはあいかわらずボール支配で圧倒したが、決定的なチャンスは得られないまま。コスタリカが勝利しなかったからよかったものの……まさに薄氷を踏むグループ突破となった」