日本共産党の羽鳥だいすけ中野区議は2022年11月24日、FIFAワールドカップカタール大会でドイツに勝利した日本代表へのツイートは敬意を欠いたとして、投稿を撤回し謝罪した。

<【写真】羽鳥だいすけ中野区議>

 羽鳥氏は日本代表の勝利に「残念というほかない」と感想を漏らしていた。

■「日本を応援しなきゃならん法はないだろ」

 羽鳥氏は24日午前、「日本とドイツのサッカー協会の差を見せつけられちゃうし、日本代表は勝っちゃうしで、残念というほかない」とツイートした。

 ドイツ代表が試合前の写真撮影で、口を塞ぐポーズを取ったと報じた記事への感想だった。ポーズは、多様性などを訴える腕章の着用を禁じたFIFAに抗議するためで、羽鳥氏は連帯を示したとみられる。

 日本代表の歴史的勝利に沸く中での意見だけに、投稿は大きな注目を集めた。日本共産党の岡本健三町議は「同意します。私も本当に残念です」と共感し、「別に日本人だからスポーツまで日本を応援しなきゃならん法はないだろ。俺はドイツチームの勇気とスポーツマンシップに感動してドイツチームを応援した。それが負けて残念だという一個人の感想を表明しているだけだ。それにおかしな文句つける奴はそもそもスポーツというものを理解してないんじゃない?」と寄せられた批判を一蹴した。

 一方、同じく日本共産党の門原武志町議は「羽鳥さん、これはダメです。サッカーの選手とファンをリスペクトせよとまでは言いませんが、興味がないならせめて何も言わずに過ごしませんか?」とたしなめるなど、様々な意見が寄せられた。

 羽鳥氏はその後、「日本代表の戦いはすごいと思いますし、ものすごい努力をされたと思います」と日本の勝利をたたえたものの、「『日本代表を応援し、その勝利を喜んでいなければ日本人に非ず。そう考えてないなら黙っていろ』という空気の中で、『日本が勝ってよかった』とはとても思えません」と同調圧力に嫌悪感を示した。

 しかし24日夜にふたたびツイートし、多くの指摘を踏まえて「選手のみなさんは、努力を重ねフェアプレイで全力を尽くして戦ったわけで、その双方に対して敬意を払うことが政治に携わるものとして当たり前の態度でした」と考えを一変。「『日本代表が勝って残念』という言動は間違いでした。申し訳ありません」と謝罪した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ce14cd48038bbc030608d30c6fb900f140bf46ac