英オックスフォード英語辞典の出版社は5日、今年の単語に「ゴブリン・モード」が選ばれたと発表した。各国で新型コロナウイルス対策の行動規制が解除された今年2月頃、「通常の生活」に戻ることを拒否する若者らの間で使われ、SNS上で急速に広まったという。

ゴブリンは欧州の民話などに登場する容姿の醜い妖精の一種で、同社は、ゴブリン・モードを「悪びれもせず自堕落、怠惰、ダラダラ、または強欲な行動のタイプ」と定義した。「社会規範や期待を拒む方法」として用いられるとしている。

 同社は、未編集の自堕落な自分の画像をSNSに投稿する人が増えていることに触れ、ゴブリン・モードはコロナ禍に打ちのめされたと感じる人たちの共感を呼んでいると指摘した。「常に理想的な自分」を強いる傾向がある中で「反抗する個人の一般的な気分を捉えたようだ」とも分析した。