アマ側は先月末にアマだけの規則委員会を開き、プロ側に改正を提案する方針を確認した。箇所は公認野球規則2・01「競技場の設定」。本塁後方ファウルゾーンは60フィート(18・288メートル)以上を「必要とする」と定めるが、原本である米国の公式規則は「推奨する」を意味する「recommended」となっている。必ずしも60フィート以上を求めておらず、実際、米国の球場は60フィート未満が大半だ。

 アマ側が改正を求める背景には、日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」の問題によって、日米の記述の違いが表面化したことがある。当該ファウルゾーンが約15メートルしかないことが11月の実行委員会で協議され、その後の12球団代表者会議で来オフ以降に改修する案が提示された。アマ側の規則委員会関係者は「アメリカと違うのだから『望ましい』がいいのではないか」と改正案を示した。違いが明らかになった以上、看過するわけにはいかないという立場。「もともと日本の公認野球規則は、米国の規則に忠実にやろうとなっている」からだ。

 日本では野球規則を巡る長い歴史がある。55年12月にプロ、アマの各代表が会合。それまで個別に定めていた規則書の合同化を決めた。58年以降は毎年、米国のルール改正を反映して、プロアマ統一のルールを定めてきた。軟式や学童野球などもあるため、日本独自の改訂も加えてきたが、「原本に忠実に」をモットーとする。