室蘭市の住宅街で水道水から発がん性物質が検出された問題で10日、市は説明会を開き住民に健康調査の結果を伝えました。
 ガソリンに含まれる発がん性物質「ベンゼン」。
 室蘭市の住宅街に供給されていた水道水から国の基準を上回るベンゼンが検出され住民からは健康被害を心配する声が上がっています。
 ■健康影響評価検討委員会森満委員長:Q住民にどういったことを伝えようと思っていますか?「ご不安をお持ちだと思っているので安心していただこうと思っています。」

 問題の現場は室蘭市高砂町1丁目。
 今年6月、「異臭がする」という住民の通報を受け市がガソリンスタンド前の配水管を調べたところ基準値の760倍にものぼるベンゼンが検出されました。
 市が周辺住民を対象に健康調査を実施したところ4人がベンゼンを体内に取り込んだ可能性が高いことがわかりました。
 さらに1人が「慢性骨髄性白血病」を患っていたこともわかりました。
 室蘭市が水道水の異臭を覚知したのは今年6月。
 しかし、住民はそれよりも前から何度も「異変」を訴えていたといいます。
 10日開かれた住民説明会では汚染された土壌から気化したベンゼンを住民が吸っていた可能性もあると説明を受けたということです。

 ■参加者「怒りを通り越しているんです。呆れている。正直、私たち市民からの電話聞いてくれなかった。た。」

 ■参加者「室蘭市の対応ひどいですね。もっとはやく対応してくれればこんなことにならなかった。」

 収まらない住民の怒り。
 市は今週金曜日にも住民説明会を行う予定で来年1月には2回目の健康調査を行うとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/42debb5365c8cf95f278f72ce1ff65ef4f696f3e