ブルームバーグによると、日本銀行は来年の春闘や米国を中心に減速感が強まる海外の経済・物価動向を見極めた上で、来年4月に発足する新体制下で金融政策の点検や検証を同年中にも実施する可能性がある。事情に詳しい複数の関係者への取材で分かった。

関係者によると、黒田東彦総裁が来年4月8日に任期を終えるまでに金融政策の点検や検証が行われる可能性は低いとしている。日銀では来年の春闘は足元の物価上昇が賃上げにつながっていくかどうかの試金石と位置付けており、その内容を見極めるまで点検や検証という話にはなりづらいという。例年、春闘の第1回回答の集計結果は3月中旬に公表されている。黒田総裁にとって最後の参加となる3月9、10日の金融政策決定会合よりも後になる。