中国のコロナ規制緩和で死者100万人の可能性も
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中国政府による新型コロナウイルス防疫政策の急転換に伴い、コロナ感染症の死者は国内で約100万人に上る恐れがあると、香港の研究者らが指摘した。

香港大学で医学院院長を務めた梁卓偉氏と同僚2人が共同執筆した報告書によれば、コロナ感染による影響を抑え込むため、大規模なワクチンブースター接種や他の対策が講じられなければ、全国的な経済再開で100万人当たりの死者数は約684人に上る可能性があるという。

中国の人口(約14億1000万人)に当てはめると、これは約96万4400人に相当する。

地方の医療制度は経済再開による感染急増に対応できず

梁氏らは中国が新たに打ち出した措置を受けて異なるシナリオを検討。これには強制的な検査やロックダウン(都市封鎖)などを柱とする「ゼロコロナ」政策の緩和に向けて今月7日に発表された「10条措置」も含まれる。

「省を問わず、地方の医療制度は2022年12月-23年1月の経済再開でもたらされるコロナ感染急増に対応できないとわれわれの研究結果は示している」と同氏らは指摘した。

新たな変異株の恐れ

梁氏は食品衛生局の副局長を務めた経験もあり、香港医学界では著名な人物だ。林鄭月娥前行政長官は同氏からワッツアップのメッセージを受け取った後にコロナ規制を強化したと明かしたこともある。

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今回の報告書によると、全国的な感染爆発が生じれば新たな変異株につながる恐れもある。

経済再開で基本再生産数が高くなれば、コロナ感染症を引き起こすSARS-CoV-2ウイルスの変異や選択、進化を潜在的に加速させ得る大規模感染をもたらす可能性があると分析した。14日に公表された同報告書は査読前の原稿となっている。